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2011-03-21

暗転

福島第一原子力発電所の事態について、光明が見えたような気がしたものの、小生の気持ちは暗転した。報道される線量が大きく改善することはなかったようだ。

この他にも、作業の実効性について不安・疑問なことはいくつもある。

温度測定のための赤外線映像が公開されたが、3号炉の使用済燃料プールの位置は、放水を行った場所(公開された自衛隊の放水作業の映像による。消防庁が作業した位置は不明)とは反対側のようだ。本当に水はプールに入っているのだろうか?

公開された赤外線映像だが色と温度の対応が不明である。3号炉の使用済燃料プールとされる場所は、中心が白く周りが赤く表示されている。赤いところがもっとも温度が高いと説明されているが、常識的に考えて、中心の方が高いのではないか? 中心の白い部分は、実際のところ、何度なのか?

新たに3号炉からも2号炉からも発煙があるようだ。火(熱源)がないところに煙は立たぬ。

状況・状態を把握できないままの、楽観的な期待に頼った作業になっていないか大いに不安を感じる。

アポロ13号の危機の際、主席管制官だったジーン・クランツ氏が部下の管制官に対して最初に念を押したことは「当て推量に基づいて作業を進めて事態を悪化させないように」ということだった。

「一定の効果があるものと考えられる」、「一定の効果があがっているものと考えられる」と繰り返し表明されているが、これは「当て推量」の最たるものではないだろうか?

命や人生を量的に比較することは憚られるものの、敢えて言おう。

アポロ13号は3人の生命に関わる危機だった。今回の原子力発電所の事態は、数万、数十万、それ以上の数の市民の安全と人生の危機なのである。いい方向に進むにせよ、事態が悪化するにせよ、もう少し納得できる良質な情報を提供できないものか?

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コメント

こんにちは。
お住まいが東北に近い地域じゃなかったかと心配いたしましたが、ご家族も含め皆さんご無事で何よりでした。
英国でも大きく報じられ、その映像と阪神大震災(自身も大阪で経験いたしましたが)を遥かに凌駕する被害の大きさ・犠牲者の多さに、打ちひしがれておりました。

危機管理に関するご意見、まったくもって同感です。特に「効果の判定の出来ない対処はするべきではない」というのは、我々研究者は実験において考えるとあたりまえなのですが(判定できないと実験にならない)、危機管理に関してそのまま当てはまるというのは、あまりそういった発想はした事が無かったので、勉強になりました。

英国でも福島第1原発の行く末には大きな関心が払われています。見聞きする限り、初動から東電も政府もどうも大事な事の順番が違う気がしていますが、世界中が注視していることを忘れずに、利権や産業界の利益よりもまずは国民/住民の安全/安心が優先されることを祈るばかりです。

原発は今後後始末に膨大な時間と費用が必要と思いますが、被災された地域が一日も早く復興できます事をただただ祈るばかりです。

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