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2010-07-03

黒部の音

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

写真の建物は黒部第3発電所である。写真右上に導水管が写っているが、千人谷ダムから水を引いてきている。建物のすぐ上に横たわっているものが黒部峡谷鉄道の欅平駅で、ずっと左手奥のほうまで続いている。さらに、旅客の扱いは無いが、千人谷ダムまで線路は続く。

散策できる範囲は欅平の駅員が丁寧に教えてくれた。まだ雪解けの途中で、夏場なら行ける温泉もこの日はまだ行けなかった。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

ひとつだけ温泉・食事処まで歩いていけると教えられたのだが、途中トンネルを抜けなければならなかった。しかし、まったく照明の無いトンネルで真っ暗。小生は、母を連れて入るのは気が引けて、引き返そうと思ったのだが、母曰く「少し様子を見て来い」。母は小生が気遣う以上に肝が座っているようである。もっとも小生が最初に入ることには違いないのだが。

真っ暗なトンネルに少し入って、目が慣れてくると、出口の明かりがほんのり見えることに気付いた。若干カーブしているだけで、大して長いトンネルではなかった。

カメラの液晶画面の明かりを点灯させて目印にしたら、母も何の苦労もなくトコトコとついてきた。

この写真は欅平駅とは反対側で撮ったものである。正面の大きなトンネルが新しいもの。右側は古いトンネルで既に使われていない。なぜ、わざわざ新しいものを掘ったのだろう?

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

峡谷には色んな音があった。水の流れる音は、水量と流れの激しさのために最も大きい。鳥のさえずりもあちこちから聞こえてくる。ただ、解せない音が一つあった。かなり大きな音が時々聞こえる。

ズズーン! ドドーン! 雷か? いや違うようだ。天気はそれほど悪くなっていない。

雷じゃないとすると、余計に怖くなった。発生源は致死的だと想像できるぐらいにエネルギーのある音なのに、何の音か判らないのだ。山の斜面が崩れ始めているのか!?

職場の大先輩にアルピニストとしても有名な方が居るのだが、急いで電話して尋ねてみようかと思うぐらいに、内心、不安を感じた。

が、じきに判った。あちこちで雪渓が崩れているのである。例えば、上の写真だが、谷底に茶色い物体が橋のように架かっていることにお気づきだろうか? 茶色いがこれは雪の塊である。差し渡し数メートル、幅、高さともに2~3メートルはある。じっと見ているうちに、水中に崩れ落ちて、ズズーン! ドドーン! と大きな水しぶきと音を立てた。

雪解けの最終段階、夏へ向かう黒部の音である。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

欅平の駅以外、この日唯一の食事処で母と山菜そばを食した。この日近くで採れたウドがたっぷり入っている。

食事処より「名剣温泉」という露天温泉で有名である。宿泊もできるが、寝付けそうにもないぐらいに渓谷の流れの音が激しいところである。

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