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2010-06-02

黒部探訪

ゴールデンウィークが海外出張で仕事だったので振休が4日も確保できた。5月の21日(金)、24日(月)、25日(火)、26日(水)である。21日に名古屋の実家に移動し、22日は所用で大阪に出かけ、23日に母を連れて富山の魚津へ向かった。

ほとんど親孝行らしいことができていない小生、81歳目前の母を一度黒部ダムまで連れて行ってやろうと思い立ったのである。自分がダムを見てみたいダケ、という話もある。しかし、結論は、黒部は偉大な地であった。いろんな意味で、小生の想像も、母の想像をも超えていた。

24日の朝に富山地方鉄道の新魚津駅からで立山駅に向かう。たった2両の特急電車、しかも他鉄道会社からの払い下げ車両。地元のおばさんが普段着のまま車掌兼ガイドツアーを務めている。雨模様で山の頂はほとんど見えない。おばさんに尋ねてみると山は雪かもしれないと言う。さらに、悪天候のため黒部ダムから長野へ抜けるルートは閉鎖されているとのこと。

この事情をおばさんは若い外国人カップルに説明しようとするが、言葉が通じず要領を得ない様子。アジア人なのだが、試しに英語で話しかけてみたら、小生より遥かに上手な英語で応答が返ってきた。長野の大町に宿を取っているとのこと。しかし、ダムから長野へは抜けられないこと、迂回路として新潟へ出て大町まで抜ける鉄道路線があるが所用時間は数時間かかること、そして、立山駅からダムまで行って戻るのもやはり数時間かかることを説明し、計画を再考すべきと意見してみたら了解してくれた。山々を目前にしながら、なんとも気の毒。

立山駅で最初に乗り換える乗り物はケーブルカーである。客車に加えて貨車が連結されている。黒部ダム建設当時は資材運搬に大活躍したそうだが、今でもニーズがあるのだろうか? 富山地方鉄道はガラガラに空いていたが、多くの観光客は立山駅まで観光バスで来るらしい。ケーブルカーは満員だったが、ものの数分で美女平に着いてしまう。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

ケーブルカーを降りると今度はバスである。ここは一般車両は通れない専用道路で、渋滞の心配はないが、ルートは長い。1時間以上走り、一気に標高2400mまで登る。最後に有名な雪の壁の間を抜けて室堂に着く。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

この標高だと、まだ、一面の雪である。風が強い。そして何より、明らかに空気が薄いと感じられる。なんだろうか? 興奮しているから余計にそのように感じるのか? 飛行機の機内の圧力は同じ標高相当程度らしいが不自由を感じたことはない。頭がボーっとしてしまう。腹が減っているからだろうか? しかし、昼食を摂ってもあまり変わらない。不思議である。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

お次は、立山を貫くトンネルの中を突っ走るトロリーバス。驚くほど狭いトンネルを大きなバスが走る。満員で座れない。驚くべきことに、日本語を話しているのは母と小生の2人だけである! 他の客が話す言葉は、おそらく中国語のようだ。ここで大変嬉しいことが起きた。女性客が母に席を譲ってくれたのである。この行程はほんの数分なのだが、有難いことに変わりはない。母が「謝謝」と言ったら、女性が「You are welcome.」と返し、曰く、「Taiwanese」。このあたりのニュアンス、小生には非常に興味深いものがあるが、母は理解したであろうか?

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

立山の反対側に出た。ロープウェイに乗り換える。黒部峡谷が眼下に・・・。と、遠すぎる、というか、高低差がありすぎる。団体客に先立って個人客を案内してくれるので最前部に座れる。母に勧めたら「嫌」と言って、小生が最前部、次に母となった。他に日本人の老夫婦が一組乗っているがずっと後ろに居る。

残りの団体客数十名が全て台湾からの観光客である。団体ツアーごとに添乗員の指示に従って整然と並んで待つ様子には感心させられたが、一旦ロープウェイがグラリと揺れて動き出すと「キャーーー!」「ワーーー!」大騒ぎになる。小生もビビった。これは人間が普通来るところではない、と、身体が本能的に感じるのである。

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GR DIGITAL III + SILKYPIX

母と台湾からのおばさんと、言葉も通じないのに一緒に写真に収まったりしている。これが「観光立国」というようなアイデアが出る所以だ。小生は初めて認識した。

ロープウェイで約500m、最後にもう一度ケーブルカーでさらに約400m下ると黒部ダムの上部にたどり着く。

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